
アスベスト含有建材って何?~見分け方や対処方法~
建物の安全性や健康被害が気になる方へ。アスベスト含有建材が使われているかどうかは、古い建物に関わる際やリフォームを検討している場合など、避けては通れない重要なテーマです。しかし、アスベストの特徴や見分け方、正しい対処方法について詳しく知っている方は多くありません。この記事では、門真市・守口市・寝屋川市を中心に地域密着で住宅を取り扱う不動産会社「株式会社シプラス」が、「アスベスト含有建材とは何か」から「見分け方」「確実な判断や対処」まで、わかりやすく解説します。安全な選択をするための実践的な知識をお伝えします。
アスベスト含有建材とは何か
アスベスト(石綿)は、耐熱性や断熱性、耐火性などに優れる天然の繊維質鉱物で、1950年代から1970年代にかけて幅広く建材に使用されました。軽量かつ断熱性に優れていたことから、「奇跡の建材」とも呼ばれていましたが、その粉塵が肺がんや中皮腫などの健康被害を引き起こすことが判明し、徐々に使用が見直されました。
日本国内では、2006年にアスベスト含有製品の製造・輸入・使用が全面的に禁止され、それ以前に建築された建物については、解体や改修時に事前調査の義務が課せられています。さらに、厚生労働省の石綿障害予防規則により、吹付けアスベストをはじめとした高リスク工事には隔離措置や防護具など厳格な対策が求められています。
アスベスト含有建材は、飛散性(発じん性)の高い順に「レベル1~3」に分類されます。下表はそれぞれの特徴をまとめたものです。この分類はリスク管理の基準になります。
| レベル | 飛散性 | 代表的な建材 |
|---|---|---|
| レベル1 | 著しく高い | 吹付けアスベスト、吹付けロックウールなど |
| レベル2 | 高い | 保温材・断熱材・耐火被覆材(ケイ酸カルシウム板第2種など) |
| レベル3 | 比較的低い | スレート板、ビニル床タイル、せっこうボードなどの成形板 |
レベル1は、高い発じん性のため特に厳重な対策が必要です。レベル2も発じんリスクが高く、行政への届出や保護措置が求められます。レベル3は飛散性が低いですが、解体や破砕時には注意を要するため、湿式作業や適切な防じん対策が基本となります。
アスベスト含有建材の見分け方
アスベスト含有建材を見分けるためには、専門家による分析調査が最も確実ですが、まずは以下のポイントから簡易的に確認することが可能です。
| 確認方法 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 着工年・仕様書の確認 | 2006年9月1日以前に着工された建物はアスベスト使用の可能性あり | 築年数だけでは判断できず、設計図や仕様書による精査が必要です |
| 目視や製品情報による判定 | 吹付け材は綿状・劣化で垂れ下がる/シート状やプレート状も判別のヒント | 似た建材(ロックウールなど)と見た目が酷似し、誤判断のリスクあり |
| 簡易的な判別方法 | 酢酸浸しや指触などにより仮判定 | 安全対策や分析に代わるものではなく、確定には専門の分析が必須です |
まず、建物の着工年や設計図、仕様書などの資料を確認し、法改正前(2006年9月1日以前)の建材であるかを判断します。この時期以前に使われた建材にはアスベスト含有の可能性が高まりますので注意が必要です。
次に、建材の目視による特徴を確認します。吹付けアスベストは綿状で劣化により垂れ下がることが多く、シート状やプレート状の断熱材や成型板にも注意が必要です。これらは飛散性のレベル1〜3に分類され、安全性の評価に役立ちます。
また、酢酸浸しや指触などの簡易的な判別方法もあります。酢に浸して溶けなければアスベストの可能性、指で擦ると繊維状に残る場合もアスベストの可能性が高いですが、これはあくまで仮判定手段であり、最終的には専門機関による分析調査が必須です。これで判断せず、必ず専門家の分析を受けるべきなので注意しましょう。
確実に判断するための対処方法
アスベスト含有建材の有無やレベルを確実に判断するには、専門家による分析調査が不可欠です。まず、石綿含有建材調査員や登録調査者などの有資格者が、建物の設計図や施工記録をもとに書面調査を行い、該当箇所のサンプリング分析を実施します。専門分析機関に依頼することで、飛散のリスクや含有量の正確な判定が可能になります。これは安全な対処の第一歩です。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 専門家調査 | 有資格者が事前調査とサンプリング実施 | 設計図、仕様書の確認含む |
| 法制度に基づく届出 | レベルに応じた労基署・都道府県への報告義務 | レベル1・2は厳格な手続きが必要 |
| 調査結果の対応 | 除去・封じ込め・囲い込みなど工法選定 | 発じん性に応じて適切に判断 |
また、石綿作業に関する法令(石綿則)では、レベル1やレベル2のアスベストを扱う場合には、工事計画届・建物解体等作業届・事前調査結果の報告などが労働基準監督署や自治体へ義務付けられています。さらに、レベル3でも事前調査結果の届け出は必要で、建設リサイクル法に基づく分別解体や届け出の手続きも忘れてはなりません。
最後に、調査の結果に基づいた適切な対処の流れをご紹介します。まず、分析結果によりレベルを確認し、飛散リスクが高い場合は除去(リムーバル工法)を、飛散リスクが中程度の場合は封じ込め工法や囲い込み工法を選定します。発じんリスクが低いレベル3でも、切断・破砕時には湿式作業など飛散防止措置を講じながら慎重に対応することが求められます。
まとめ
アスベスト含有建材は、過去の建築で広く使われてきたものの、健康被害への懸念から厳しく規制されています。建物の築年数や外観、文書の確認だけでは判断が難しい場合もあるため、確実な判定には専門家による調査が欠かせません。リスクを回避し、安心して住まいを守るためにも、少しでも不安を感じたら早めの相談が大切です。この記事がアスベスト含有建材の正しい知識の一助となり、身近なリスク対策へと繋がることを願っています。空き家を解体しようとお考えの方は、ぜひ株式会社シプラスまでお気軽にご相談ください。